
初めての求人
21世紀を迎え、わが国の労働市場が大きく変貌をとげるなかで、企業レベルにおいては企業改革。
事業構造改革のもと、パート、派遣、契約社員や請負労働者が急増している。
とりわけグローバル化の最前線に位置する電機産業においては、途上国とのコスト競争面への対応として、総人件費削減をねらいとするこうした雇用管理が徹底されている。
電機総研の調査研究は、電機産業における雇用の動態を明らかにするとともに、これからの労働組合の雇用戦略の策定に資するため、「21世紀初頭における雇用に関する総合研究」というタイトルで、2000年1月にスタートした。
2000年6月〜8月にかけて、7社の七つの工場および支部組合にヒヤリング調査に入り、電機の工場現場における外部働力の活用の実態を明らかにした。
ヒヤリング調査をもとに調査票を設計し、2000年11〜12月にかけて電機連合傘下の組合支部を対象に工場アンケート調査を実施し、電機産業の雇用をめぐる全体状況をとらえることができた。
この二つの調査の結果については、すでに2001年5月に電機連合『調査時報』323号に掲載し、発表したところである。
この二つの調査をもとに、その含意を吟味のうえ、いま工場の現場でおきている雇用の構造変化の本質と、労働組合のこれからの雇用戦略のあり方について、研究委員の先生方に分担執筆していただき、まとめたものである。
企業は、市場の不確実性への対応や迅速な事業展開、さらには総人件費の管理や削減などのために、新しい人材活用戦略を導入しつつある。
企業内部で育成されるコア人材としての正社員を縮小し、パートタイマー、契約社員、臨時雇用者など非正社員の雇用の拡大、外部人材である派遣労働者や職場内請負労働者の活用の拡大など、多様な人材活用をすすめている。
同時に、業務処理の外部化も促進されている。
人材活用の変化を背景に、正社員だけでなく、非正社員さらには自社が直接に雇用している労働者ではない外部人材が、人事管理の対象に含まれるようになってきている。
非正社員は、正社員と異なる就業ニーズをもつ者も少なくなく、正社員とは異なる人事管理が求められる場合が多い。
また外部人材は、自社が直接雇用している労働者でないため、雇用関係にもとづかない人材活用施策の整備が課題となっている。
さらに、同一職場に正社員、非正社員、外部人材など異なる就業形態の人材を配置し活用する機会が増えるため、さまざまな人材の適切な組み合わせとそれらの円滑な連携の維持が求められている。
他方、場当たり的な非正社員化や外部人材の活用は、多様な人材を活用することに付随する管理業務の増加による正社員の多忙化、職場内の円滑なコミュニケーションや仕事の連携の困難化、正社員の人材育成の阻害、機密情報の漏洩、財やサービスの品質低下などの問題が生じる可能性を高めることになる。
こうしたことは、正社員だけでなく、非正社員や外部人材のモラール低下をひきおこすことにもなる。
このような問題を回避するためには、人材活用の柔軟性を高めたり、人件費の削減だけでなく、品質の維持向上や人材育成、さらには働く人びとのモラールの維持向上への配慮が求められる。
企業や労働組合は、コア人材としての正社員と非正社員や外部人材の組み合わせの均衡維持の追求を必要とする。
企業による非正社員化や外部人材の活用さらには業務の外部化をモニタリングし、それらが逆機能をもたらしている場合は、人材活用のあり方を見直すことが不可欠なものとなる(くわしくは、Sほか「多様な就業形態の組合せと労使関係に関する調査研究」連合総研、日本労働研究機構、2001年、を参照されたい)。
まず人材活用のポートフォリオ戦略の課題を紹介し,次に外部人材とりわけ電機産業で活用がすすんでいる請負労働者の活用状況を取り上げ、最後に電機産業における人材活用の現状を分析し、労働組合が取り組むべき課題を明らかにする。
人材活用の多様化時代における人事管理の課題の一つは、雇用戦略と業務内容に応じて、正社員、非正社員、外部人材を合理的に組み合わせて活用することにある。
これが人材活用ポートフォリオ戦略である。
例えば、市場の不確実性が高く、財・サービスの製品寿命が短い場合は、人材の長期育成を基本とする正社員の比重を小さくすることが合理的な雇用戦略となる。
また、労働サービス需要が季節や曜日や時間帯に応じて大きく変動する場合では、労働サービス需要のボトムを正社員で、それを上回る労働サービス需要を非正社員で充足することが合理的となる。
こうした人材活用ポートフォリオを選択する際に、考慮すべき事項として下記を挙げることができる。
第1に、自社内で処理すべき業務と外部化可能な業務の適切な切り分けである。
前者の自社内で処理すべき業務が、正社員や非正社員を雇用したり、社内で外部人材を活用して処理すべきものとなる。
ちなみに外部化可能な業務の条件には、社内にノウハウを蓄積する必要がないこと、企業情報の社外流出の問題がないこと、社内業務から分離して処理可能であること、必要なノウハウなどを有する外注先(企業および個人)が安定的に存在すること、仕事の成果が測定可能な業務であること、自社内で処理するよりも外部化したほうが効率やコストなどの面で有利であること、正社員の技能形成のために不可欠な業務でないこと、などである。
こうした条件が整わない場合は、自社内で処理することが望ましいものとなる。
第2に、自社内で処理すべき業務が確定した後は、それぞれの業務に正社員、非正社員、外部人材をどのように配置するかが課題となる。
いずれの就業形態の労働者を活用するかを決定する際には、正社員と非正社員の労務費や外部人材の活用コストの比較だけでなく、それぞれが提供可能な労働サービスの質つまり職業能力を考慮することが求められる。
コストが安くても、労働サービスの質が低く、その結果、財・サービスの質の低下が生じることは避けなくてはならない。
第3に、非正社員は、高度の専門能力を有する人材を年契約で雇用する契約社員から、いわゆる主婦パートタイマーや学生アルバイトなど多様であり、それぞれによって活用可能な業務が異なる。
主婦パートタイマーや学生アルバイトでは、生活や学業を仕事よりも重視する者が多いため、企業の期待通りに労働サービスが提供される可能性や中長期にわたる人的資源投資を行なうことができる可能性は、正社員よりも低いのが一般的である(急な欠勤、残業ができないなど)。
また通勤可能圏が狭いため、転勤を前提とした活用はむずかしい。
こうした結果、主婦パートや学生アルバイトなどの非正社員の全員を中長期的な技能形成を必要とするような基幹業務へ配置することはむずかしく、基幹業務の多くは正社員に依存せざるをえない。
このことは、主婦パートタイマーや学生アルバイトに人的資源投資を行ない、基幹業務に配置し活用するいわゆる「基幹労働力化」が不可能ということではない。
正社員と同様の働き方を非正社員のすべてに期待することはむずかしいという意味である。
第4に、外部人材である派遣労働者と職場内請負労働者の活用には、法律上の制約がある。
求人の店舗情報です。求人の総合検索サイトです。
求人です。求人の世界へあなたをお招き致します。
求人の理解を深めましょう。利用価値のある求人です。